
Observation View
ブロンクス動物園は1899年開園の、ニューヨークを代表する老舗動物園。規模の大きさもさることながら、景観の中で動物を見せる展示のうまさが印象に残りました。ガラス越しの窮屈さが少なく、動物たちが思った以上に自然に動いて見えます。中央の Astor Court 周辺には古い建築が残っていて、ただのレジャー施設というより、都市の文化施設としての厚みも感じられました。鳥類展示の充実や、サイの存在感の強さも、この動物園の見どころだと思います。


History
この動物園は、1895年に設立されたニューヨーク動物学協会(現在の Wildlife Conservation Society, WCS)の構想から生まれ、1899年に一般公開された、ニューヨークを代表する歴史的な動物園です。260エーカー超の敷地に数百種・1万点超の動物を抱え、規模と存在感の大きい都市型動物園の一つです。単なる「街の動物園」というより、研究・保全・展示を結ぶ拠点として育ってきた場所といえます。



Exhibiton
成り立ちで面白いのは、かなり早い時期から「檻の中の珍獣を並べる」だけではなく、自然に近い見せ方を志向していたことです。とくに1941年開設の African Plains は転機で、動物を分類順ではなく“地理的景観”で見せる展示として打ち出され、堀を使って柵を目立たせない自然主義的な展示の方向を強めました。実際に動物園を歩いていると、「ガラスが少ない」「檻っぽさがない」という印象がありました。そのせいか、動物たちも伸び伸びしており、カメラを向けると近寄ってきたり、なかなかフレンドリーな雰囲気の動物が多かったように思います。


Architecture
また、中央広場のような、古い建築が集まっていて雰囲気のあるエリアは Astor Court と呼ばれる歴史的な中核部です。公式マップでも “historic courtyard” とされていて、初期の動物園建築が残る場所です。この一帯の建物は Heins & LaFarge によって設計されたもので、1899年にできた動物園らしい、歴史的な雰囲気を今に伝える場所だと思います。

Rhino
現在2種のサイを展示していて、Zoo Center では サザンホワイトライノ(Southern white rhino)、Wild Asia Monorail では インドサイ/Greater one-horned rhinoceros を見ることができます。密猟や角の違法取引という保全上の文脈も、公式展示解説の中でかなり前面に出されています。古い建築空間のメイン会場に、サイが展示されており、建物の彫刻を見てもこの動物園がいかにサイをシンボルとしているかがわかります。見た目の迫力だけでなく、現代の動物園における保全メッセージの象徴でもあるからだと思います。


今回は3月末に来園したので、まだ人も少なく、ゆっくりと楽しむことができました。しかし一部の室内展示や寒さに弱い動物の展示は行われていませんでした。多くの展示は4・5月頃から開始されるそうなので、大型動物や南国エリアの動物が元気に動いてる姿を見たい方は、5月以降の来園はおすすめだと思います。人の少ない、落ち着いた雰囲気の中でゆっくり散策したいなら3月頃はおすすめです。また夏や秋などに訪れた際には、追加でレポートしたいと思います。
Bronx Zoo
2300 Southern Blvd, Bronx, NY 10460
MAP: https://maps.app.goo.gl/zoe6k8M4X47Zs2EL9